SEEHOOTPhotographer / Director
Yoichi Onoda

奄美大島での滞在

8月の中頃、1週間ほど奄美大島に滞在してきました。

訪れた理由は大きく3つあります。

ひとつめは、秋にオープン予定のライフスタイルショップ(事務所に併設します)で取り扱いたい作家さんにお会いすること。
詳しくはまたお伝えしたいと思いますが、1年前に会社化した大きな理由のひとつは、撮影業と並行してお店を始めることでした。

全国の作り手に会いに行き、本当に自分たちが紹介したいと思えるものを取り扱い、それが手に取った人の日常を照らす。
ものが循環し、より良い暮らしへとつながっていく。
そんなお店にしていきたいと考えています。

ふたつめは、この1年ほど活動できていなかった gallery nagu の企画の一つとして、奄美大島に受け継がれる伝統工芸を見に行き、体験すること。

これまではジャンルを問わず作家の展示を不定期に開催しておりましたが、
一度その在り方を見直し、主に日本に伝わる伝統工芸などの作り手と共にプロジェクトを立ち上げ、発表していきたいと考えています。

その都度、時間はかかるかもしれませんが、ギャラリーに来てくださる方に価値を届けられる場所を目指していきます。

最後は、ここ数年取り組めていなかった、個人の写真家としての活動を再開すること。

クライアントからお仕事をいただき、商業カメラマンとして写真を提供する。

その活動はとても楽しく、常にやりがいを感じています。

しかしその一方で、ただ自分と向き合うために写真を撮ること。

写真をはじめた頃の気持ちは、ここ数年薄れていたようにも思います。

今回の旅では、世界遺産にも登録されている豊かな自然を歩き、

伝統工芸に触れるなど、五感でその土地を感じました。

AIの時代、商業仕事としての写真の価値ははもしかしたら少なくなっていくのかもしれません。
その一方で、美術館やギャラリーで鑑賞する写真展の価値は、これからますます高まっていくとも感じています。

この経験は近い将来には写真展として形にしていきたいと思います。